"the theo is strong with this one"

黙示録

楽園の再建 (アントワープのキャットウォークにて進行中)

大事件発生?インド洋に浮かぶ孤島に住む忘れ去られた民族以外の全ての人類は消滅して世界が(また)崩壊してしまったと。彼ら少数民族が外の世界を冒険しようと島を出た時、人類が築いた物の残骸に出くわしました。そして人類の文明の名残りを組み合わせながら自分たちが描く新しい世界を再建し始めました。その中にはメガネも…

アントワープ王立芸術アカデミー毎年恒例の卒業制作ファッションショーでヴィンセント・ツゥルスタインが見せたコレクションの着想がこれでした。コレクションタイトルは日本語でMokushiroku黙示録。ヴィンセントがイメージする終末的な文明を生きる人々もまた、私たちの世界と同じようにメガネをかけています。彼の世界観にマッチするメガネを制作するにあたりたどり着いたのはテオ。水のボトルとスイスアーミーナイフを片手にセルジュ・ブラケがこのチャレンジに一役買ってでました。

リサーチ中にヴィンセントが目をつけたのは日本の漁師が使う潜水ゴーグルによく似た感じの双眼鏡類でした。そして日本のかご漁で使われる手作り籠の作りやボリューム感、さらにロシア構成主義アーティスト、ロトチェンコの送電鉄塔の写真にも注目。「動物の角みたいな天然の素材と構造的な雰囲気を出すメタル素材を組み合わせてみたかったんだ」「それでセルジュと一緒に僕がコレクションの生地でも試した方法でフレーム表面の酸化プロセスもやってみたんだ」

キャットウォークで披露されたヴィンセントの作品ではまさにイメージどおりの再建された世界が描かれました。彼が選んだ落ち着いた心地良い色彩は'再建された'廃墟の世界を描いた様々な工夫が凝らされたヴィンセントの服の魅力を引き立て、それでいて安心感もかもしだしています。そして彼のアイデアがちりばめられた黙示録的世界観を表現したテオと共作したフレーム。廃墟から再建された新世界は案外悪くないかも…